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流れは釣り具のひとつだ

最近は天気も良く会社のさくらんぼの花が綺麗に咲いています。

目の前にはスモモの蕾が可愛らしく。

 

空と花が季節を伝えに来てくれます。

しかし、、、皆様、花粉症なんかはいかがでしょうか。

この季節を迎えると花粉症持ちの社員が大変しんどそうです。

有り難いのは花粉状況を天気予報で確認しなくても社員を見ていればわかるくらいです。

さて、お待たせ致しました。さくっといきましょう。

前回の続き。前回のブログ『海は牧場ではない』

 

目の前の海を見る限り、シモリもない、浅い、潮の流れも無い。

一緒に同行する人は思います。流れがないところでは魚は釣れないだろうと。

しかし、会長からそれは固定的な観念だと指摘されます。

 

Question(以下Q)「じゃあ、潮流がなくても釣れるんですね?」

会長(以下、太文字)釣れるよ。

Q「しかし「今日は潮が動かんかったから」とか「磯の先端の方が潮通しがよいから」という話をよく聞きますけどねぇ。」

潮が動くというんは、潮流とはちょっと意味が違うわな。流れのないところでも、干満で動くこともあるけん。

Q「ふーん。でも潮通しのよい場所とか、潮流のあるところを釣り人は好みますよね。」

うん、それは事実やろうな。

 

Q「ということは、流れのある方がよく釣れるという裏付けでは?」

それは違うやろう。流れを必要とする特別な魚は別として、普通の釣りでは、流れのない場所でもよう釣れるところもあるし、逆に、流れのあるところで全く釣りにならんということもあるしな。潮流の有無で釣れる釣れんは決められんで。

 

Q「じゃあ、釣り人はなぜ潮流のあるなしをやかましくいうんでしょうねぇ?」

他の人が考えてる理由は知らん。

わしの場合、潮流は釣り道具の一つみたいなもん、と考えてるんよ。

 

Q「ん?流れが道具?」

そうや

 

Q「またまた松田さんが難解なことを言い出しましたね。流れを釣り道具の一つと考えるのは、松田さんらしい斬新な発想ですけど、正直なところ意味がわからないんですがねぇ。」

流れがあるから釣れる、ないから釣れんということは、わしはあんまり考えとらんのよ。

さっきも言うたように、流れのないところでもチヌやグレは釣れるけん。

ただ、流れがあったら釣りやすいということだけなんや。

たとえば、15m沖を釣りたいと思った場合、そのくらいやったら遠投がきくけん、まだ流れは必要とせん。そやけど、これが50m沖となったらそうはいかん。遠投がきかんけんな。

遠投のきかん位置を狙うには、その位置まで仕掛けを運んでくれる媒介物が必要になるわな。

一番手っ取り早いのは、仕掛けを打ち込んだ場所の潮が移動して、狙った位置まで運んでくれることやろう。潮の移動、すなわち流れやわな。

 

Q「なるほど。」

潮流は仕掛けを運ぶだけやない。撒き餌も運んでくれるんやから、流れを利用すれば、撒き餌で広い範囲からチヌを寄せられるし、仕掛けを流して遠い位置を探れるという利点があるんよ。

流れがない場所やと、せいぜい遠投できるエリア内しか探れんわな。

Q「あー、そうか。」

もう一つ大事な事がある。

 

Q「ほかにも?」

うん。仕掛けの流し方よ。前に仕掛けは張って流すように、と話したはずや。

Q「はい。」

仕掛けを張って釣る場合に、流れのある方がやりやすいんよ。グレ釣りのときに話したことを覚えているか?

Q「覚えていますよ。「仕掛けは斜めに張って釣る」ということでしたよね。」

そうや。

その理由も話したと思うけど、その中でも、刺し餌、ハリス、オモリが点に見えるようにするため、というのが一番重要なんよ。そのために仕掛けを斜めに張るんやが、流れのない海況では難しいんや。流れがのうても仕掛けを斜めに張れんことはない。

そやけど、張れたとしても、狙った魚が餌を拾う位置で、刺し餌と撒き餌を一致させな何にもならんわけや。流れのないところやと、それができんことはないけど難しいんよ。

撒き餌の仕方も変えなならんし、それに刺し餌を合わそう思うたら、かなりの技量を要する。

反対に、そこそこの流れがあったらそれがやりやすいんでな。

 

Q「なるほど。流れに対する考え方を一つとっても、奥深いんですねぇ、、。

流れのあるなしが釣れる釣れないを左右するのではなくて、流れを欲しがるのは、流れを利用して釣りたいからということでしたか。

だから松田さんは「流れは道具だ」と言ったんですねぇ。」

そうや。

 

Q「よくわかりました。私も今後は考え方を改めますわ。」

しかし、私が浅い釣歴からではあるが得た感触の、

潮流がある方が釣果につながるという観念は完全には払拭できなかったのである。

 

何となく、もやもやとした疑念を、ものの見事に吹き飛ばしたのは、その翌日の釣りであった。

全く潮流の無い場所で、松田さんは次々と良型のチヌを仕留めたのだ。

その様子は後述することにする。

 

さて次回はいよいよ松田流チヌ釣り講座です。

『撒き餌の仕方は餌取りの状態でかわる』です。

 

少しでもお役に立てますように。

ー松田稔のグレ・チヌ攻撃的戦術 1994年出版より引用ー

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コメント: 2
  • #1

    ジャン (金曜日, 15 3月 2019 18:27)

    今年は花粉症の、人にとっては厳しい年になりましたね。

    杉花粉は、そろそろ落ち着きそうです。

    釣り講座、第一部完結ですね。
    勉強になりました。

    また次回も楽しみにしていますね。
    花粉症の社員様も、大変でしょうが
    花粉の期間も、あと少しですので
    頑張ってくださいね。

  • #2

    有限会社エムアンドエム (土曜日, 16 3月 2019 09:49)

    ジャン様

    いつもコメントありがとうございます。
    今年も花粉はすごいですね。
    もうすぐ落ち着きそうでしたら、社員も少しは楽になりそうです。

    釣り講座、お役に立てたなら光栄です。
    次回も楽しみにお待ちください。