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乗っ込みチヌは白無垢で浮く

つい最近会社のさくらんぼに網を張りました。

今年はちょっと早め対策。なぜなら鳥がすでにここのさくらんぼを狙っているからです。

まだ実は小さく青いですが、今年で4回目の網張り。もう皆だいぶ慣れた手さばきでした。

今年も美味しいさくらんぼ食べれますように。

 

さて、そんなことよりもチヌ釣り真っ最中ですね。

今年は若干乗っ込み時期が早い気がしますが。

こちらも負けじと早めに更新していきます。

前回は『春のチヌは住居不定』でした。見てない方は復習を。

さてそして今回はチヌの習性第2段です!!

 

 

 

Question(以下Q)「そうか。じゃあ松田さんが言っている白無垢というのは?」

会長(以下、太文字)いろんな面で素直というんか、純朴やということよ。

Q「へーえ、たとえば?」

あんまり恐ろしい目におうとらんけん、ハリスを気にせんのよ。そやから春のチヌは、太いハリスでも食う。

Q「ほほう。チヌ釣りは出来るだけ細ハリスにする、と思っていたんですがねぇ。」

そらぁ釣り人に追いまくられて生き残った秋ごろのチヌ釣りのことや。

Q「なるほど。そうでしたか。その他はどうです?」

そやなぁ、釣り方と関係があることといえば、春のチヌは撒き餌を打っとれば浮いてくる、ということかな。

Q「チヌが浮く?」

そうや。春のチヌは、撒き餌に浮くことが多いわな。

Q「チヌが浮く、ねえ。」

信用できんようやな。

Q「いやぁ、信用するしないではなくて、びっくりしてるんですよ。私の知識の中には全く無い事ですんでねぇ。」

チヌは浮くこともある、というのを聞いたり教えてもろうたことはないんか?

Q「今まではなかったですねぇ。チヌ釣りというものは、季節を問わず、磯でチヌを狙う場合、底すれすれまで刺し餌を届けるような釣り方がよい、と思ってましたから、ウキ下は常に深くとってましたわ。」

そうか。浮くことを全く念頭においとらん釣りをやっとったわけやな。

それやったら、チヌは浮く魚や、といきなり言われたらびっくりするのも無理ないな。

そやけど、わしはチヌ釣りも長いことやってきたけん、春のチヌは浮くことが多いことも知っとるんよ。それを知ってるんと知らんのでは、釣果に大きく響くんでな。

Q「『春のチヌは』と限定したということは、他の季節のチヌは浮かない、ということになりますか?」

でもないけどな。秋チヌでも浮くことはあるんよ。

けども、条件が揃わんと浮かんな。それに比べたら、春の乗っ込みチヌの方がずっと浮きやすいんよ。

Q「そうですか。じゃあ、チヌが浮くとして、どのくらいのところまで浮いてきます?」

そやなぁ。かなり浅い位置にまで浮くことがある。というて、撒き餌をしたらすぐ浮くというもんでもない。初めは用心するわな。それが、浮きだしたらだんだん浅い位置まで浮いてくるんよ。

Q「用心しているというのは、やはりチヌ特有の本能なんでしょうねぇ。用心してる時間というのは、どのぐらなんでしょうねぇ?」

時間の長短は、いろんな条件があるやろうから一概にはいえん。計ったこともないしな。そやけど、チヌがおるんやったらなんぼ遅くても、一時間も撒いとれば必ず浮いてくる。

Q「ほう。そんなに時間がかかることもあるんですか。他魚に比べるとやはり用心深い魚なんですねぇ。」

特に餌取りの多いときはな。餌取りの下でこぼれ餌を拾うとるんと違うか。

今日も初めは浮いてこんかったわな。餌取りが多かったけん、その下におったんやと思うわ。

Q「しかし、今日は比較的早く浮いたんと違いますか?」

まぁ普通やろうな。

Q「普通ですか?しかし、1匹目などは釣り開始10分ぐらいで釣りあげましたよ。」

うん、そやけど1匹目と2匹目のチヌは浮いてたもんとは違うでな。

Q「えッ?浮いたチヌを釣ったんじゃないんですか?」

そうよ。わしが釣った3匹目のチヌは浮いてきたチヌやな。

Q「なぜ、そうだとわかります?」

そやな、一言で言うたら餌取りの下の方で、ウキ下がちょこっと深い状態で食ったからや。

Q「あーそうか。1匹目は別として2匹目の時はウキ下を20㎝程深くしたんでしたねぇ。」

そうや。最初のチヌも、餌取りを浮かしとって、そのずっと下の方へ刺し餌を落とし込んで釣ってるんや。そやけん、浮いたチヌとは違うと言うたんよ。

Q「じゃあ、松田さんが3匹目に釣ったチヌの場合は?」

仕掛けが着水してからアタリがでるまでの時間はどうやった?

Q「あー、それはかなり短時間でしたね。」

そうやろう?仕掛けは張ったままで徐々に沈めていってるんや。そやから仕掛けの着水とアタリがでた間の時間が短いということは、ん?

Q「松田さん、わかりましたよ。仕掛けは一気に沈むものではありませんから、早い時間にチヌのアタリがでたということは、浅い位置で食っているということですね。」

そうや。ということは、チヌがそこまで浮いてきてるということや。

Q「なるほど、ですね。だからさっき私が『今日は比較的早く浮いたんと違いますか』と言ったら、松田さんが『普通だ』と言ったのは、釣り始めてから1匹目を基準にせず、3匹目のチヌを釣るまでの時間を考えていったわけですね?」

うん、そうや。1匹目は釣りを始めてから10分後に釣れたというとったんやったかな?

それやったらまあまあ早いほうやろうな。

Q「早くから寄ってくるのに、浮くのに時間がかかっているというのは、かなり用心してるんですかねぇ。」

そらぁ、チヌに聞いてみんことにはわからん(笑)

多少多めにオキアミを撒いとるけん、底までこぼれるオキアミもなんぼかあるんやろう。

用心しているというよりも、こぼれ餌を拾うことで満足しとったから浮かんかったんと違うか?

Q「じゃあ、浮いてきたというのは、こぼれ餌に満足できないようになった為?」

うーん。まあそれもあるやろうけど、仲間が寄ってきて競争相手が多くなったんと、オキアミを拾うのに夢中になりだして、だんだん浮いてきたんと思うわ。


【おまけ】今現在も変わらずに春のチヌはなぜ浮くか会長の追加情報も兼ね直接伺いました。

これからはこういった動画も上げていきますね。

気が付けば長々と書いてしまいました。

次回はチヌは稲妻型。撒き餌の食べ方』です。

お楽しみに。

ー松田稔のグレ・チヌ攻撃的戦術 1994年出版より引用ー

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コメント: 2
  • #1

    ジャン (水曜日, 17 4月 2019)

    お忙しい中、ハイペースのブログ更新
    ありがとうございます。
    今年は2月に気温20度をこえたり四月に雪が降り、桜と積雪を同時にむかえたり、荒れた気温差のなか、サクランボの木も、たくさんの実をつけるといいですね。
    今回も、勉強になりました。ブログの中では、会長様に対して遠慮なしの質問攻めで、わかりやすくやりとりがまとまっていて、海釣りをあまり知らない私も、理解しやすくて助かっております。
    このように、少しずつチヌ釣りに対して理解できていくのは、有難いですね。
    本当にデビューするのが楽しみになりますね。
    チヌ釣りの後は、鮎釣りと、お忙しい時期となりますが体調管理、お気をつけて頑張ってくださいね。

  • #2

    有限会社エムアンドエム (木曜日, 18 4月 2019 10:10)

    ジャン様

    いつもコメントありがとうございます。
    段々と春らしい気温となってきました。
    今年のさくらんぼも楽しみにしております。

    いつもブログを読んで下さりありがとうございます。
    ブログを読んで下さる方皆様の参考になり、
    また、これから磯釣りを始められる方や
    磯釣りをされている方の参考になれば、嬉しく思います。